これから不動産の売却を検討している方は、分筆という方法を知っておきましょう。
土地売却において、分筆するかどうか迷っているのであれば、メリットや売却方法を知ったうえで決めることをおすすめします。
ここでは、不動産の分筆とは何かについて説明し、メリットや流れをご紹介していきます。
不動産売却における分筆とはどういうもの？
広い土地を所有していて、一部のみ使用するためその他の部分は売却しようと考えたとします。
しかし、土地の一部だけというのは、売却不可能です。
売却したい土地と、残したい土地に分けて分筆することで、一部のみを売却することができます。
建物の建築の場合、一つの土地を分割して二つの土地として登記することで、それぞれの土地で建物の建築が可能になります。
登記簿上で土地を分けるかどうかが、分筆と分割の違いです。
不動産売却における分筆のメリットとは？
土地を分割するメリットとして、以下の三つがあげられます。
異なる権利関係を登記可能
一つの土地に対して、登記できる所有者は一人です。
しかし、見た目は一つの土地でも、分筆によって境界を設けることで複数人がそれぞれの土地を単独所有できます。
異なる地目を登記できる
地目とは、宅地と山林、畑など土地の用途を区別することを指します。
一つの土地の中で異なる地目の登記はできませんが、分筆すれば地目が変更可能になります。
たとえば、畑の一部に住宅を建てる場合、住宅を建てる土地と畑の土地とに分筆し、住宅を建てる土地を宅地として登記します。
節税対策になる
土地の評価額は、間口や面している道路の幅などの要素によって決まり、評価額が高ければ高いほど土地に関する税金が高くなります。
そこで節税対策として有効なのが、分筆です。
土地を分け、評価額を下げることで、税金が下がります。
不動産売却における分筆の流れとは？
土地の分筆をおこなう流れは、以下の通りです。
●該当する土地の登記簿謄本などで事前調査をおこなう
●土地家屋調査士に測量してもらい、境界を決める
●どのように分筆するかの案を作成する
●現地で役所や隣地の所有者が立ち会い、境界の確認をする
●境界杭などの目印を設置する
●土地分筆登記をおこなう
