離婚の際に所有している不動産の住宅ローン返済がまだ残っていて、しかもローン残債が売却金を上回る「オーバーローン」状態である場合は任意売却するという選択肢もあります。
こうした離婚の際の不動産任意売却にはどんなメリットやデメリットがあり、どのタイミングで任意売却をすれば良いのでしょうか?
注意点も含めて、解説していきます。
離婚の際の不動産売却において任意売却を選択するメリットとデメリット
離婚時の不動産売却において、任意売却を選択することのおもなメリットとデメリットとはどんなものなのでしょうか。
メリット
●競売よりも高く売却できる可能性が高い
●競売は自己破産することになる場合が多いですが、任意売却なら自己破産を回避できる可能性もある
●任意売却の売却方法自体は一般的な不動産売買と同様なので競売と違って「ローン返済ができないから家を手放す」ことが周りに知られない
デメリット
●任意売却に協力してくれる不動産業者を見つけるだけでなく金融機関との交渉も必要なので、手続きに手間と時間がかかる
●任意売却時には連帯保証人に連絡する必要がある
離婚の際の不動産任意売却、おすすめのタイミングはいつ?
離婚の際に不動産を任意売却をする場合の判断の迷いどころとなるのが「任意売却は離婚前にしたほうが良いのか、それとも離婚後が良いのか」というタイミングをいつにするかの問題です。
離婚前と離婚後、どちらの時期がおすすめなのかというのは、その人の考え方や状況によって異なります。
たとえば「一刻も早く売却したい、離婚後の連絡はお互い最小限にしたい」という方なら離婚前の任意売却がおすすめ。
逆に「離婚するまでに時間もあるし売却もそれほど急がない、離婚後に連絡を取り合うことも問題ない」という方なら、離婚前は離婚手続きに集中し、離婚後は任意売却に集中するほうが向いているでしょう。
離婚の際の不動産の任意売却に関する注意点とは?
離婚の際の不動産の処分方法として任意売却を選んだ際に気を付けるべき注意点としてまず挙げられるのは「任意売却後も残った住宅ローンを払っていかなければならないので、その返済負担などについて話し合い、合意内容を書面で残しておくことが重要」ということです。
あと「任意売却には期限があるので、任意売却活動の期間が短い場合は最悪の事態(競売からの自己破産)もありえる」という点も、事前に理解しておくべき注意点ですよ。